脱力したピッキングをするコツ パート1【右手のポジションを見直す】
今日はギターのピッキングについて書いてみようと思います。
自分のギターの下手さ加減にあらためて気づいて早半年…。
下手な原因は何なのかを探った結果、私の場合は特に「右手のピッキングに難あり」との結論が出ました。で、ここ2ヶ月ほどは真剣にピッキングの練習をしています。
ちなみにこんなに真剣にギターと向き合ったのは、ギターを弾き始めて以来です。
この2ヶ月で自分なりにかなりの収穫があり、以前に比べると大分マシなピッキングになってきました。でね、せっかくなので同じことに悩んでいるギタリストの方にちょっとでも参考になればいいな、と思って記事にしてみることにしたんです。
しかし本当にピッキングって人それぞれなんですね!
今回、Youtubeで色んなギタリスト、特に自分が好きなギタリストのピッキングを見てみたんですが、マジで全っっっ然違う。右手を固定する人もいれば固定しない人もいる。2本指でピックを持つ人、3本指で持つ人、手を大きく振る人、小さく振る人、肩が上がっている人、下がっている人…。
そしてわたしは一つの結論に至ったのである。
正しいピッキング方法など無い。
はい、結論出ました。
正しいピッキング方法はありません。
まずこれを大前提にしたいんです。以下、ピッキングについてここ2ヶ月でわたしが気づいたことを色々と書きますが、決してこれが正しいという意味ではありません。っていうかそういう書き方はしないつもり。だってYoutube見まくった結果本当に人それぞれなんだもん。そもそも体形や腕の長さが違えば手の振り方も変わってくるでしょ。ギターを構えるポジションも違うし。それを一律で語ること自体がおかしい様な気がする。
というわけで、自分なりの正しいピッキングを探る上でちょっとでもお役に立てればいいな、と。
そんなスタンスで書いてみようと思います。
前回の記事はこちら。
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右手のポジションを決める要素3点
今回は「脱力したピッキング」というテーマのパート1。
プロのギタリスト動画で発見した数少ない共通点は「脱力」です。
彼らは多かれ少なかれ皆、脱力したピッキングをしていました。定番の「右手の脱力」ですがやはりピッキングにはかなり大事な要素のようです。実際に右手から余計な力が抜けてくると、軽くてキレのある、かっこいいピッキングに近づいていくのが実感できますよ。
脱力するためにはまず、右手のポジションをしっかり決めておく必要があると思います。右手のポジションを見直さずに、ただ「手首の力やピックを持つ力を抜く」様なことをしても全然無意味です。結局ポジションに無理があれば、普通の状態でどんなに力を抜いていても、ピッキングをする際に結果的に無理な力が入るのは当然ですよね。少なくともわたしはそうでした。
つまり「自然に手首が振れる右手のポジション」を自分で把握しておく必要があるんです。ピックの持ち方とか細かい話はそれからなんじゃないかなぁ。たぶん。
というわけで、右手のポジションを決めるにあたって特に重要だと思われる要素3点をご紹介しますね。
全体の姿勢から右腕のポジションを決める
まずは右腕の全体的なポジションです。
これはギターを構える位置によってかなり左右されます。
わたしのように主にDTMでギターを使う様な「座って弾く」人と、頻繁にライブをするような「立って弾く」人。主に立って弾くという人の中でもギターを高く構える人、低く構える人、様々ですよね。
TPOに合わせて、自分がどんなポジションでギターを弾くのが望ましいのか、もう一度考えてみましょう。
以下、わかりやすいように影人間にご登場いただきますが、特に右手のポジションに注目してご覧ください。
体に対してギターが真ん中
体のど真ん中にギターを構えるパターン。
座って弾く、という人も背筋を伸ばした場合このパターンになるんじゃないかな。右腕は自然な形に曲がり、腕の長さにもよりますが肘のすぐ下がギターに接する感じ。
もっとも一般的と思われるポジションですね。
体に対してギターが低い
これぞロック魂。
わたしの愛するヌーノベッテンコートもこのタイプです。
ジミーペイジなんかはもう地面についちゃうんじゃないかってぐらい低く構えてますが、まぁそれも好みの問題なんでしょう。超弾きにくそうだけどね。
手はだらりと下に伸びて、これはこれで意外と力が抜けるんですよね。必然的に手首のすぐ上がギターに接する形になります。
体に対してギターが高い
これってグループサウンズ的なイメージあるでしょ?
意外とオシャレ系のギタリストでもこのポジションの人いるんですよね~。確かに、右手っていうよりは左手首がものすごく楽になるので、運指はものすごくしやすくなりますよね。
レスポールの画像が合わないポジションですね。エレアコなら合うかな。
ピッキングする場所の前後
ギターを構える高低にかかわらず、フロント寄りをピッキングするか、リア寄りをピッキングするか、という問題もあります。
場所によって結構音色も変わります。まぁピックアップの位置に対して前後するので当たり前なんですが、色々試してみると面白いですよ。
以上、自分がギターを構える位置、ピッキングする位置を踏まえて自分の右手のポジションを決めましょう。
これ、超大事です。
普段立ってギターを低く構えて弾く人が、座ってギターを高く構えた状態でどんなに脱力したピッキングができるようになっても、基本的には無意味です。立ったら全てが変わってしまうので。
自分がどんな感じにギターを弾きたいのか、自分のスタイルを考えてポジションを決めてみましょう。
ちなみにこれで決定ではありません。
最終的にはこれから書く他の要素と総合して決めることになるので。
ちなみにわたしは真ん中よりちょっと低い位置にギターを構えています。なので座って弾くときには少し右腕を上げる感じにして、立った時と同じ右腕のポジションになるように気を付けています。
右手を固定する場所を決める
右手を固定する為に使える箇所は、多くの場合は以下の3か所です。一か所に絞る必要はありませんが、「主に固定する場所」を意識的に決めることでピッキングの支点が定まり、より脱力しやすくなりますよ。
全く固定しないで宙ぶらりんって人もいるのかな…。わたしの見た限りではいませんでしたがいるのかもしれないですね。手首は完全フリーっていう人はいましたが、その場合でも1番の腕の位置は固定されていた気がします。
1.ギターと腕が接する場所
ピッキングするフォームを構えた時に、ギターの縁と腕が当たる場所です。脇を締めることでより腕が固定されます。
2.手のひらの小指側
手のひらの小指側、特に手首に近い方を弦の上に置いて手を固定します。
ここは無駄な弦をミュートする時にも頻繁に使う場所なので、そのままこの部分を軸にしてピッキングする、という人は多いんじゃないでしょうか。
3.小指(または薬指)
右手の小指、または薬指、もしくはその両方をギターのボディに置いて手を固定する方法。これも一般的ですよね。
わたしはギターを弾き始めた時は3番の小指で手を固定する方法を取っていました。が、いつからかこの方法に限界を感じ、2番の手のひらの小指側を弦に置く方法にシフト。
ところが今回の2ヶ月の練習の結果、この軸では自然に手首の回転が出来ないことに気づき、現在は1番のギターと腕が接する場所のみで腕を固定しています。もちろん余計な弦をミュートする時は必要に応じて弦に触れますが、あくまで触れるだけ。支点にはしていません。
手首を使う角度を決める
最後はピッキングの際に手首を使う角度です。
まず、手首をフリーの状態にして1弦をピッキングしてください。ダラララっと。
この時、一番脱力しやすいと言われるのがイグニッションピッキングとかっていうやつ。家の鍵を開け閉めする時を思い出してください。鍵を鍵穴に入れて、ぐるっと回す。
この「ぐるっと回す」動作でピッキングするってやつです。
まぁこの辺も人それぞれなので1番やりやすい方法でいいかと思うんですが、とにかく手首をフリーにした状態っていうのがポイント。
どこにも固定しないことで手首の自然な動作が分かります。
この状態で普通にピッキングできる人は何の問題もありませんが、ちょっと上手く行かないという人は弦に対するピッキングアプローチの角度を変えてみましょう。どこかでカチッとハマる角度があるはず。
1.弦に対して下からピッキング
弦に対してあおるような角度でピッキングするタイプ。
アップの時にしたから上へすくい上げる感じになります。
2.弦に対して正面からピッキング
そのままストレートに正面から攻めるタイプ
形としては一番イメージしやすいのかな。
3.弦に対して上からピッキング
弦に対して上からおおいかぶさる様な角度でピッキングします。
ダウンピッキングの時は外に掃き出す感じになります。こういうピッキングの人いるのかな。中にはいるんだろうな。
私はずっと2番の正面から攻めるピッキングでした。
っていうかそれが正しいと思い込んでおり、正面からピッキングするアプローチに合わせて手首の振りとかを修正しようと思って失敗していた感じ。律儀に正面から手首を振ると、アップピッキングの際にスカるんですよ。それを無理やり手首を曲げて修正しようとしてました。
色々試した結果、実はわたしに一番合うのは3番だったんですよね。
下からあおる角度に変えた結果全てが上手く行きました。手首を不自然な形にしなくても、ただ振るだけでダウンとアップが均等に弦に当たるようになったんです。
たぶん右手のポジション的にそれが一番自然な回転だったんじゃないかと思います。本当に気づけて良かった。
3点を総合して自分が一番楽なポジションを決める
さて、以上3点はどれが先でどれが後っていうわけじゃありません。
便宜的に順番に書いてきましたが、右腕のポジションを決めて、固定する位置を決めたのに、最後手首の振りがどうもうまく行かないと。そうしたらまた右腕のポジションを見直してみて下さい。固定する位置を変えてみて下さい。
とにかく自分がカッコいいと思えるポジションで、しかも一番楽に手首が振れるポジションを見つけること。
これが脱力の第一条件だと私は思っています。
教則本の通りにピックを軽く持って手首に力を入れないように注意してるのにどうしてもうまく脱力できない、っていう人は、この3要素のどこかに無理がある可能性が非常に高いです。
この機会にぜひ見直してみて下さい。
次回はピックの持ち方や手首の振り方など、もうちょっと細かいことを書いてみようと思っています。
む。
なんか自分も下手くそなのに妙に偉そうな書き方になっちゃいましたね…。わたしも絶賛練習中のいち下手くそギタリストなんですが、ここに書いたことは何かの受け売りとかではなく、自分で試して体感したことなので自信があるんです。下手だけど。
次回もこんなテンションで書きますが、許してね。
それでは。