着かず離れず…君と僕の不思議な距離感
久々の歌日記。
ちょうど一月振りみたいです。
前回の記事はこちら。
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2016年10月19日の歌日記
今日はリアルタイムにアップします。
これぞ日記。
・2016年10月19日の歌日記
30分ぐらいで仕上げましたよ。なかなか早いでしょ。
稀に全く同じ早さで歩く人と出会う【まさにホラー】
ドッペルゲンガーは世界中に3人はいるという…。
そしてそのどれかに出会うと死んでしまうらしいんだな。芥川龍之介なんかは出会っちゃったらしいですね。まぁ世界中に3人しかいないんだから、滅多に合うことは無いでしょう。
それはわたしがアウンサンスーチーさんと偶然にも麻雀に興じるぐらいの確率でしょうか。「あ、すいません、スーチーさんそれポンっす 笑」とか言ってね。で、ポンの後に切った牌でスーチーさん上がっちゃって。でもスーチーさん麻雀のルールなんてよく知らないから「ロン!『自宅軟禁』!役満!」って。すかさずわたしが「そんな役ねぇよ!チョンボ!」なんつってね。笑いあったりしてね。
まぁあり得ませんね。
しかし。
自分と「全く同じ速さで歩く人」にはごく稀に出会うことがある。
そりゃもうびっくりするほど一緒の早さなの。え!わたしの動きをトレースしてるプログラムかなんかの類なの?ってぐらい。もはや人間味ゼロ。みなさんも一度はそんな経験があるんじゃないでしょうか。
そう。
わたしは今日出会ってしまったのです。
歩く速さだけのドッペルゲンガーに。
後方1.5mに張り付かれた時の恐怖
それは会社からの帰り道。
今日は回鍋肉を作ろうとルンルン気分で帰路につきました。随分と日が短くなり、空はもうすっかり暗くなっていました。
いつも通りの道をいつも通りに、10分ぐらい歩いた頃でしょうか。
ふと、後ろを歩く足音に気が付きました。
「スタスタ」
スニーカーでしょうか。革靴のような乾いた音ではありません。かといってスリッパみたいなものでもない。
たぶん足の速い人が後ろから近付いてきたんでしょう。
先に行ってもらうべく、歩きながら無意識に歩道の隅に寄りました。
ところが。
全然抜いていかない。もちろん遠ざかりもしない。
なんとなく居心地の悪さを感じつつも、この段階ではあまり気にせずそのまま歩いていたんです…。
が、ふっと車の通りが静かになるとまた聴こえてきました。
「スタスタ」
どうやらわたしの左後ろ1.5mの辺りにいます。かなり近い。
あれ?まだ近くを歩いていたんだ…。
この辺りからその存在を気にし始めました。
着かず離れず、左後ろ1.5mをキープされる恐怖。今思えば携帯をいじるフリでもしてやり過ごしてしまえばよかったんですが、この時はそんな発想はありませんでした。1.5mってマジで近いよ!?後ろから張り付かれてごらんなさいよ。止まることはおろか、なんだか怖くて振り向くことすら出来ません。それはアムロ・レイをはるかに凌ぐプレッシャー。さすがのギュネイも真っ青です。
しかもこんな日に限って人通りも乏しかったんですよね~…。
そしてふと感じた。
「これなんかヤバくね?」
思わず背後から襲われた時の対処法を模索してしまう
本当に歩くペースが同じなの。向こうも居心地悪かったんじゃないかなって思うんだけど。なんか人間味を感じないぐらい。
でもきっと霊的な何かじゃないよな。霊感ゼロだし。
とすると何かの嫌がらせ?同じペースで歩いてプレッシャーを与える仕事をしている人なのだろうか。
もしくは。
「不審者」
うわぁ~~むしろこれが一番怖いでしょ。霊よりはるかに怖い。
そんなわけないと思いつつもどこかで身構えてしまう私がいました。
そして頭の中では緊急時のシミュレーションが始まります。
今、奴は左後ろにいる。
もし襲ってくるとすればこのまま背後から「ブスッ」か「ドカッ」だろうな。そして奴は十中八九その時走る。1.5mっていう短い距離だけど絶対勢いをつけるはず。
今こそ左後ろの感覚を研ぎ澄ます時だ。
まず空気の急激な流れを感じた瞬間に、右にサッとステップして初撃をかわす!そして奴の勢いをそのまま利用し、左足を奴の足にかけてそのまま前に倒す!そしたら最後に倒れた奴の背中を「ドンっ!!!」だ!肘を使うか膝を使うかは出たとこ勝負だが、とにかく背中を「ドンっ!!!」っとやって試合終了。
勝ったな…。
さぁこい…こっちはいつでも準備が出来てるぜ…お前の背中が健全に使えるのは今日までだ。明日からはコルセットだぜぇ~???背中の「ドン」を喰らって無事で済んだ奴はいねぇ、と誰かが言っていた。誰かはわからないけど。もしかするとお父さんだったかもしれないなぁ。
顔を見たい…どうしても…
くだらないことを考えながら歩き続けることさらに10分。
もちろん作戦を実行する機会はありません。
っていうか「不審者」を疑った時点で勝手に男性を想像していましたが、よく考えると後ろの人って男なのか?女なのか?
年は?もしかしたらおばあちゃんって可能性も十分あり得ます。
見たい。
どんな人か見てみたい…。
【作戦その1】ショーウインドーの反射で盗み見る
しばらく歩くと、右手前方にいつも通る美容室が見えてきました。
そこである策を思いつきます。
確か美容室には大きいショーウインドーがあったはず。奴は左後ろにいるんだから右にあるショーウインドーの反射で見えるんじゃないの??
そしてドキドキしながらショーウインドーの前まで歩き…
そして見る!
でも見えねーー!
ショーウインドーが思ったよりぼやけてて見えねー!!体はなんとなく見えたけど顔だけ見えねー!!
下はたぶんジーンズ。しかも結構淡い色の。上は白いシャツ。ポロシャツだろうか。背は…どうかな~特に大きくもなく小さくもなく…男か女かも不明!
わからん!
【作戦その2】珍しい車に思わず振り返るフリをして盗み見る
その後立体交差をくぐりしばらく歩くと向こうから珍しい車が来るのが見えました。
ハマーです。
またしても策が浮かびます。
奴はいまだ左後ろ1.5mにいる。前から来るハマーはそのまま通り過ぎる。「珍しい車だなぁ~」みたいな感じで白々しくふり向く。視線上には奴がいる。振り返れば奴がいる。
よし!これでいこう!
近づく車…やっぱりハマーです。
大きいなぁさすがハマー。
ハマーが私の横を通り過ぎていきます。高鳴る鼓動!
わたしの目線はわざとらしくハマーを追って振り返る!
その時!!
やっぱり見えねー!!
奴も振り返ってハマー見てるから後頭部しか見えねー!!!!二人で仲良く振り返っちゃってるから関係性が逆になっただけでお互い見えねーー!!!
…
これで完全に意気消沈ですよ。
結局唯一見えた後頭部からも性別は判別できず。年は若そうだったな。
これきっかけで半ばもうどうでも良くなっちゃいました。
そして「今日はこのエピソードを歌日記に書こう」とか思って歩いていたら、気づいたら足音が消えていることに気づきました。
あれ?と思って反射的に振り返るわたし。
不思議ですよね。張り付かれている時は振り返るのすら怖くて出来なかったのに。
普通に振り返った先に、道すがらの横断歩道で信号待ちをしているヤツが遠くに見えました。目的地への分かれ道だったんだね。気づかないうちに分かれ道にさしかかっていたんです。
2人は遠く離れてしまい、わたしは目が悪いので結局奴の姿はボンヤリとしか見えず。
戻って確認するほどのもんでもないし。
ヤツはどんなことを考えてたのかなぁ…。なんか不思議な気持ち。全然何も思わずにいつも通りに歩いてたのかもしれないですね 笑。でもおそらく、お互い気まずい気持ちを抱えながら歩いてたんじゃないかなって思って。
仲間っていうと変なんだけど奇妙な時間を共有した同士のような気がして。
だから「なんだかお互い気まずかったね」って心の中で一声かけて帰りました。
というわけで、あらためてもう一度どうぞ。
・2016年10月19日の歌日記【再掲】
そういえば回鍋肉は失敗しました。