脱力したピッキングをするコツ パート3【手首の振り方】
脱力したピッキングをするコツ パート3!
というわけで、今回は手首の振り方について書いてみようと思います。
前回同様「脱力したピッキングをするコツ」シリーズのバックナンバーをお読みいただいている前提で書いていきますので、この記事単体では説明が足りない部分がたくさんあります。
ぜひパート1・2も併せて読んでみて下さいね。
参考:脱力したピッキングをするコツ パート1【右手のポジションを見直す】
参考:脱力したピッキングをするコツ パート2【ピックの持ち方】
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手首を軽く振るために意識すべきこと
前提としてパート1で手首を軽く使うための右腕のポジションを把握し、パート2でピッキングの際に力が均等に分散され、ピックがズレないような持ち方を把握しているものとして書きますね。
普通に考えたら、ピックがズレないので無理な力を入れて持つ必要が無いし、さらに無理の無い手首の振りでピッキングしてるんだから、結果的に手首が固くなるわけない様な気がしますよね。
でも、わたしの場合はこれでもまだ手首が固くなっちゃってたんですよ。
なんでかなぁ…と色々試していたら、ふとした時に理由がわかりました。
手首の振り幅が狭すぎると手首は固くなる
結論は見出し通りなんですが、まずは実際に試してみてもらった方が話が早いと思います。手首が固くなる人がみんなわたしと同じパターンかどうかわからないしね。
3パターンに分けて手首を振ってみて欲しいんです。
1.ギターを持たずにただ手首を振ってみる
始めにただピックを持った状態で手首を振ってみて下さい。
ギターも持たずただピックを持って振るだけ。力を抜いてブラブラと。この状態でも手首が固くなるって人は滅多にいないと思うんですよね。
2.ギターを構えてストロークしてみる
次にギターを構えてストロークしてみます。無理にパッセージの早いストロークをしなくてもいいので、あくまで弾きやすいテンポで。
手首をブラブラさせた状態よりは力が入りますよね。
でもこれもたぶん大丈夫なはず。この段階でギターが弾きにくいと感じるほど無駄な力が入ってしまう、という人はパート1からもう一度、右腕のポジションとピックの持ち方を見直す必要があるかもしれません。
3.単弦をピッキングしてみる
最後に、何弦でもいいので一本の弦をピッキングしてみて下さい。先ほど同様早く弾く必要は無いので、弾きやすいテンポで。
どうですか?
ちなみにわたしはこの段階から手首に無駄な力が入っていました。しばらく弾いてると疲れるレベルで。全然早く弾いていないのに。じゃあ逆になんで1番は力が入らないんでしょうか。
わたしの場合、3パターンの唯一の違いは「手の振り幅」です。
何も持たないでただ手首を振る1番は最も大きく、また思い切りよく手首を振っており、逆に3番の単弦ピッキングでは意識が弦に集中するので必然的に振り幅が小さくなる。わたしの場合はこれ以外の違いがありませんでした。振るテンポも一緒。ピックの持ち方も一緒。ただ一つ違うのが手の振り幅でした。
試しにもう一度1番に戻ってみて下さい。
まず何も考えずに手首を振る。ね、脱力できるでしょ。次に意識的に振り幅を小さくしてみて下さい。そうだな、じゃあイメージは1mm幅で。ゆっくりでいいですよ。どうですか。力入ってませんか??
力が入っちゃった人はわたしと一緒。
弦に対して集中すればするほど手首の振り幅が必要以上に小さくなり、結果手首に余計な力が入ってしまう人です。
以下、わたしなりの対策を書きますのでぜひ読んでみて下さい。
【対策1】鏡を見ながら自分に合った手首の振り幅を探す
わたしと同じタイプの人にとって、実は「振り幅を必要以上に小さくすると力が入ってしまう」という事実を知ることがまず一つ目の対策です。
たぶん少年時代に、ヤングギター的な教則本に書いてあったんだと思います。
「ピッキングの動きは小さく。無駄な動きは厳禁。ロスになります。」
みたいな事が。
やっぱりこういうのって人それぞれなんだと思うんですよ。元々すげぇ大振りの人にとってはとてもいい助言だと思うんですが、わたしのような元から振りが小さい人にとっては害にしかならない。だからこの記事もあくまでわたしの一例っていう意味で読んでくださいね。しつこいようですが…。
具体的な対策としては、鏡を見ながら自分の手の振り幅を調節します。
先ほどの話じゃないですが、人によっては逆に振り幅が大きすぎて疲れるっていう人もいると思うので。調節です。振り幅を小さくしたり、大きくしたり、色々調節してみて下さい。
きっと人それぞれ一番手首が軽くなる様な振り幅が見つかるはずです。
とはいえ手首の振り方ってかなりクセの範疇に入っており、客観的に確認するのが意外と難しいんですよね。なので、お勧めは鏡に映しながら客観的に確認する方法。
自分がどのぐらいの手首の振り幅でピッキングしているか、鏡を使って改めて確認し、自分にとって一番自然で力が入らないような振り幅を再考してみて下さい。
わたしの場合は本当に全然手が振れていませんでした。あらためて見たことが無かったので、鏡で見て本当にビックリ。
コショコショ振っててなにやら気持ち悪い感じ…Youtubeで見たプロの方々と全然違う…こりゃ力入るよ、っていう。意図的に振り幅を大きく、手が気持ちよく振れる振り幅で振ってみたらビックリするほど楽になりました。
【対策2】手首を振る際に力を入れる場所を意識する
これは特に早いパッセージでのピッキングやストロークをする時に重要になってきます。
基本的に、
当然ですが、
「どこかを動かすには必ずどこかの筋肉を使います」。
これ結構重要です。
脱力しよう、脱力しよう、とそればっかり真剣に考えているとつい忘れちゃうんですよ。マジで。ピッキングの際には右腕のどこにも力を入れちゃいけないんだ…みたいなわけわからん発想になっちゃう。さすがにわたしだけかもな。でも書きます。
「ピッキングの際に右腕全体が完全に脱力することはあり得ません」
本っっっっ当に当たり前なんですけどね。なんかそんな気持ちになっちゃうんですよね~。例えば早引きをする際に素早く手首を振ればその分必ずどこかの筋肉を使ってます。脱力してません。使ってなければ物理の法則に反しちゃうんだから。宇宙の法則が乱れる!
あくまで「手首の力は抜く」ってことなんですよ。右腕全体では無く。
手首を脱力させるために、右腕の他の部分に力を入れて弾きます。全体をリラックスさせようとすると、逆に必ず変な部分に力が入りますよ!わたしのように。
自分がピッキングをする際に力を入れる部分をあらためて意識してみましょう。
わたしの場合は以下画像の赤で示した部分です。
筋肉の名前を知らないので正式名称はわかりません。まぁ人によって様々だろうからそれを書いても意味ないですよね。とにかく私は赤で示した辺りの筋肉を使って手首を動かしています。もちろん早いパッセージで弾く際はグッと固くなります。この部位は全然脱力していません。
でも「この部分に力を入れて弾いているよ」と意識することで、逆に手首の力は抜けます。
繰り返しになりますが右腕が完全に脱力した状態でピッキングするっていうことはあり得ません。手首をどの筋肉で動かすのか、自分なりに意識してみましょう。
意識的に筋肉を使うことで、逆に手首の力が抜けてきます。
というわけで。今回の記事はこれにて終了。
「そして脱力したピッキングをするコツ」シリーズも今回で終了です。
ネタが尽きました。
また新しいネタを発見したら再開するかもしれません。
最後にちょっとおさらいしときますか。
1.自然に手首が使える右腕のポジションを確認する
2.ピッキングの際に真っ直ぐ力がかかる位置に持ち指を調節する
3.無駄な力が入らない手首の振り幅でピッキングする
4.ピッキングする際に力を入れる場所を意識する
以上、大きく4点。
一応ナンバーを付けましたが順番は関係ないです。全部が関係しあっているので総合的に見てもらったらいいんじゃないかと思います。
ま、本当に体形や演奏スタイルによって人それぞれですからね。あくまで「わたしの場合はこれでかなり改善されました」という話に過ぎません。
同じようにピッキングの脱力で悩んでいる方の発想の足しになったらいいなと思って書きました。そしてそんなニュアンスで書いたつもりです。
ちょっとでも参考になれば幸いです。
それでは。