バイノーラルパンと普通のパンを比較してみる
「バイノーラル録音」という言葉をご存知でしょうか。
わたしはつい最近知りました。
ステレオ録音方式の1つで、実際に鼓膜に届く状態の音、つまり自分自身の耳のパーツや頭の各部で反射された音をシミュレートして記録することにより、まるで録音した場所に居合わせたかのようなリアルな臨場感を再現することができるんだそうです。
人間の頭部の音響効果を再現するために「ダミーヘッド」なるマネキンの頭部のようなものをシミュレーターとして利用するんですって。
なんだか面白そうですよね。
先日、そのバイノーラル技術を利用してパンニングをするというVSTプラグイン「Panagement」の無料版を入手しました。
というわけでバイノーラルパンと普通のパン、どう違うのかを確かめてみようと思います。
前回の記事はこちら。
→ここら辺でゆっくり自分自身の音楽スキルを磨いていこうと思う
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バイノーラルパンと普通のパンを比較してみる
「普通のパン」ってねぇ…。
食パンのことじゃないんですよ。
今日の実験に使用する音源はこれ。
・バイノーラルパン実験用音源
しかしあれですね。
あまりに聴きにくいのも嫌なのでミキシングはしておきますか。こういうことは積み重ねれば自然に上手になるものです。
・バイノーラルパン実験用音源(ミキシング後)
先ほどよりは随分マシになりましたでしょうか。
それではこの音源にPanagementでバイノーラルパンを設定していきましょう
Panagementでバイノーラルパンを設定してみよう
これがPanagementの画面です。
なんだか…レトロSFとでも言いますか、未来世紀ブラジルに登場しそうな見た目ですよね。すっごく好み。
無料版なので機能は色々制限されているものの、肝心のバイノーラルパン機能に関しては何不自由なく使えます。太っ腹よの。ダウンロード方法や詳しい使い方は改めて別ページにまとめるとして、早速使ってみましょう。
まずは現在のパン設定を確認します。
バイノーラルパンはギターとピアノに設定することにしました。
画像の通りギターは左に39%、ピアノは右に38%の設定です。これをそのままPanagementに置き換えて設定します。
0.78ぐらいの誤差はお許しを…それでは聴いてみましょう。
・Panagementでバイノーラルパンを設定する前
・Panagementでバイノーラルパンを設定した後
なかなかの効果ですね。
左チャンネルから出ているギターの音の方がよりわかりやすいでしょうか。
「リアルな臨場感」という意味がわかるような気がします。単純にステレオ的なワイド感が広がっただけではなく、耳に張り付いていたギターのモノラル録音が、まるでマイクで録り直したかのような距離感がプラスされました。
これは思ったより使えそうなVSTプラグインです。ディレイやリバーブでも似たような設定は出来そうですが、使い方が簡単な分こちらの方がいいかも。
今後しばらく色々な音源に登場するかもしれません。
お楽しみに。
Panagementでもう少し遊んでみよう
せっかくなのでもう少しだけこのPanagementで遊んでみたいと思います。
コントロールパネルの左上にあるキラーマシーンの目みたいな個所…わかりますでしょうか。
これです。
この白い丸をドラッグすることで、左右だけでなく遠近の調節も出来るんですって。
最後にぜひ試しておきたいですね。
ギターを少し遠ざけてみようと思います。
・ギターを少し遠ざけた音源
※遠くにすればするほど顕著にボリュームが下がってしまうので、ボリュームだけは再調整しました。
いやぁ~見事に遠ざかってますな。面白い!
これは本当に使い出がありそうなVSTプラグインですね。
というわけで、今日の記事は以上です。
いかがでしたでしょうか。バイノーラルパン、なかなか面白いですね。DTM的には「パン + 空間系エフェクト」のようなイメージかな。しつこいようですが、使えそうです。
それでは。