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最新音源「フリーBGM」より【2024/01/20更新】 01/20更新

オリジナル曲のドラムパートの作り方2【実際にドラムパートを作る】

オリジナル曲の作り方

original5 Drums2

オリジナル曲の作り方シリーズ第五弾!

今回は、前回ご紹介したドラムパターンの中から、特に「8ビート」を使用して実際にドラムパートを作っていきます。

8ビートの基本をしっかり押さえておけば、簡単なアレンジを加えるだけでかなり色んなバリエーションの曲に対応できるようになりますよ。

 

ドラムパート作りでお困りの方はぜひ読んでみて下さい。

 

【※前回と同じく、ドラム音源にはSONAR LE付属のソフトシンセ「SI-Drum Kit」を使用しています。】

 

前回の記事はこちら。

オリジナル曲のドラムパートの作り方1【ドラムってどんな楽器?】

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オリジナル曲の作り方をわかりやすくまとめました

8ビートをもうちょっと詳しく

改めて前回ご紹介した8ビートの音源を聴いてみて下さい。

 

・8ビート

 

・8ビート(スウィング)

 

上記音源の通り、前回の繰り返しになりますが「8ビート」っていうのはその名の通り4分の4拍子で8分音符を基本単位としたビートです。

はっきり言ってそれ以上の決まりはありません。

例えばハイハットが16分音符を刻んでいたり、バスドラやスネアがより複雑な構成になっていても、ドラマーが8分音符のノリで叩いているならそれは8ビートと言っていいんじゃないかと思います。

 

という大前提の上で。

 

上記音源は8ビートの中でも特に基本となるパターンです。そしてこの基本の8ビートに少しアレンジを加えるだけで、かなり色々な曲のドラムに対応することが可能です。

今回はこの基本の8ビートを使ってドラムパートの作り方を解説していこうと思います。

基本の8ビートの作り方

実際に作業を始める前に、まずはこの基本の8ビートを作り方をご紹介しておきましょう。始めはバスドラから。

8ビートのバスドラ

8ビートなので4分の4拍子を8つでカウントします。その内バスドラは1と5・6を叩きます。音源にはわかりやすいようにカウント音を入れましたので、数を数えながら聴いてみて下さい。

 

・バスドラが入る場所(太字)

・2・3・4・・7・8】

 

・バスドラ

8ビートのスネア

スネアは3と7を叩きます。4分の4拍子でいうウラ打ちってことになるのかな?

 

・スネアが入る場所(太字)

【1・2・・4・5・6・・8】

 

・バスドラ+スネア

8ビートのハイハット

ハイハットは先ほどまでカウント音が入っていた1~8まで全部を叩きます。つまり8分音符を刻み続ける感じ。

 

・ハイハットが入る場所(太字)

 

・バスドラ+スネア+ハイハット

 

以上です。

良く耳にするビートになりましたよね。これが基本の8ビートの作り方です。DTMで作曲している方はこの通りに打ち込めばもう完成。簡単ですね。どんどんコピペすればそれだけでなんとなく曲になっちゃいますよ。

 

それではこの8ビートを使って実際にわたしのオリジナル曲にドラムを付けてみましょう。

オリジナル曲にドラムを付ける

現在わたしが作成中のオリジナル曲がこちらです。

 

・オリジナル曲

 

ドラムを付けるにあたって1ループ作ってみました。

…っていうか、聴いてもらった通りAメロはサビへと大変身!出世コースまっしぐらですね。理由は特に無く、何度か繰り返し聞いていたらフッと「…あれ?これAメロじゃなくてサビだな」と思った。そして辞令が下った。それだけです。

で、代わりにAメロとBメロを新たに作成して出来上がったのが上の音源というわけ。

あのメロディをサビにするには少しキーが低かったので、キーはA#マイナーからEマイナーに変更しました。

Aメロが始まるまでの部分は適当にソロとかを入れてイントロにする予定です。

基本の8ビートを曲全体にコピペする

【※ここからDTMソフトを使用している前提で話を進めていきます。が、DTMをやっていない方でも発想の参考程度にはしていただけるんじゃないかと思います。】

わたしが最近よく使うのはこの技。

あまり深く考えずに単純な8ビートを全体にコピペして、後から調整していくっていう流れです。わたしの場合、真剣に一つ一つ作っていくとどうしても「木を見て森を見ず」なアレンジになりがちなんですが、この方法だと全体のバランスを見ながらドラムパートを作ることができるのでオススメです。

まずはテンポに合わせて基本の8ビートを作成。

 

・基本の8ビート(前項で作った通りのパターン)

SONAR トラックビュー クリップ表示部

*上からバスドラ・スネア・ハイハット*

わたしが使用しているDTMソフト「SONAR LE」の画面上では以上のような見た目になります。パート毎にクリップを作っているのはその方が後で編集しやすいから。で、これを曲全体にコピペしちゃいましょう。

 

・基本の8ビートを曲全体にコピペ

SONAR トラックビュー クリップ表示部

*京都を空から見た感じ*

 

一気にドラムが付きました。聴いた感じどうでしょうか。

もちろん好みの問題なので正解・不正解はありません。この淡々とした感じがむしろカッコいいって感じた人もいるんじゃないでしょうか。それならなんの問題もないんですけど、わたし的にはもうちょっとドラムと演奏を合わせたい感じがするんですよね…。

もうちょっと調整してみましょう。

バスドラとスネアにアレンジを加える

わたしの場合は、まずリズムの芯となるバスドラとスネアにアレンジを加えます。その際注意しているのはアレンジする順序です。

1.バスドラとスネアのタイミングをずらす

アレンジ作業をしているとどうしても音を加えたくなるもの。でも歌モノに限っては出来るだけ歌を目立たせたいので、バッキングパートはシンプルで済むならシンプルで済んだ方がいいのかなぁって思うんですよね。

なので、まずは音を加えずに、ノートのタイミングを前後にずらして他パートの演奏に合わせてみます。バスドラとスネアの役割はとても大きいので、これだけでもかなり変化を付けることができますよ。

2.足りないノートを加える

次にタイミングをずらしてもどうにも音が足りない場合は新しく音を追加します。

この手順でアレンジすることでよりシンプルに仕上がると思いますよ。まぁこの辺の感覚はあくまで好みなので、参考までに留めておいてください。

 

・バスドラ+スネア アレンジ後

ハイハットをアレンジする

続いてはハイハット。

ハイハットもアレンジによってかなり雰囲気が変わる大事なパートです。

更に、ハイハットシンバルが開いている状態と閉じている状態で音色が違うので、他のドラムパートとは違い音色の違いも意識して作曲する必要があります。

1.盛り上げたいときはオープン それ以外はクローズ

これもわたしが頻繁に使う技です。我ながらワンパターンですね。

ハイハットってオープンで叩くとシンバルみたいな、いわゆるノイズに近い役割になるんですよね。クローズした状態のタイトにリズムを刻む感じとは違った、曲全体をモヤっとしたノイズで覆う感じ。この差異が曲のメリハリを付けるのにもってこいなんです。

「盛り上げたい部分はオープン。それ以外はクローズ。」

ワンパターンになってしまうのが怖い所ではありますが、簡単なのでぜひお試しください。

2.ハイハットを叩かない部分を作る

前回もご紹介しましたが、ハイハットはリズムを「刻む」役割。もっと言えば刻むことでリズムの波を表現するパートです。リズムの波に変化を付けたいときはハイハットを切ってみるのも一つの手だと思います。

以下の例ではサビのハイハットをオープンにしつつ、Aメロの入りの部分のハイハットを抜いてみました。

 

・バスドラ+スネア+ハイハット

 

ハイハットの変わり目が極端ですね。

もうちょっとアレンジしてみましょう。

ドラムパートの味付け【シンバル・タム】

最後はシンバルとタム。

いわゆる味付けパートです。バスドラ+スネア+ハイハットの主要パートをサポートする役割。基本のリズムを壊さないように入れてやるのがポイントです。

1.曲の展開の変わり目ににシンバルを入れる

これもあくまで一例なんですが、基本的にシンバルは、曲の展開の変わり目にアクセントをつける役割で入れてあげると効果的です。または小節の頭ですかね。

とりあえず、雰囲気を変えたい部分の頭にシンバルを入れるとそれらしくなるのでやってみてください。

2.フィルインにタムを使う

曲の節目に登場するいわゆる「ドラム回し」をフィルインって言います。そしてタムはほとんどフィルインにしか登場しません。たまにハイハットみたいにリズムを刻むこともありますが、まぁあくまで基本って事で。

フィルインが物足りないと感じた時はタムを入れてみて下さい。他のパートと違って音程の表現が出来るので、幅の広いフィルインが作れると思います。

3.不必要な音を削る

ここまで律儀にバスドラ、スネア・ハイハット、シンバル、タムを作曲しているとこの辺りであることに気づきます。

 

「あれ?なんかうるせぇな…」。

 

そう。

 

DTMでは自由にどんどん音を重ねられるため、気づいてみると千手観音しか叩けないような激ムズドラムになっていることもしばしば。タムを両手で回しながら裏ではスネアが鳴り、ハイハットはまさかのオープンを叩きつつ、ダメ押しのダブルシンバル…

…まぁ叩けなくてもいいんですが、結果的にうるさくなりがちだ、ということを言いたいんです。

そんなわけで、音が重なり過ぎているところは思い切って削りましょう。ドラムを叩いたことのない人にとっては感覚的にわかりにくいかもしれませんが、その辺りは雰囲気でいいと思います。二本の腕で叩けなそうな気がするパートはカット。これでオッケー。

音を削ることで生っぽいニュアンスが出て、むしろ迫力が出ますよ。不思議ですね。

 

・ドラムパート アレンジ終了

 

シンバルは小節の頭を基本に、リズムのアクセントになる部分にピンポイントに入れました。タムは本当に限定的に。イントロとサビのループの変わり目と、Bメロからサビに移行するキッカケの部分にだけ入っています。わかりにくいかもしれませんがなんとなく意識して聴いてみて下さい。そして最後に音を削って手数を調整したっていう感じでしょうか。

あ、まだありますね。

Aメロ入りのドラムは全部カットしました。後、サビ手前のフィルインをイントロの出だしにコピペして、そんなもんかな。

 

複雑なパターンに聴こえますでしょうか?

 

でもアレンジの過程は実に簡単なんです。

ご紹介した手順を1つづつ踏んで行けば誰でも簡単に出来る範疇のアレンジだと思います。なにしろ私自身も初心者なので、音楽的にレベルの高いことは残念ながらできません。

 

もしドラムパートのアレンジ途中でどうしようもなく迷ってしまったら、一回リセットして頭の手順からやり直してみて下さい。その方が手っ取り早いこともありますよ。

 

これで音楽の3要素【メロディ・ハーモニー・リズム】は網羅したことになりますね。

次回は歌モノやバンドサウンドには必須な「ベースパート」の作り方を解説します。

それでは。

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